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「水が怖い」「プールに入れない」 そんな子どもたちに出会うことは、珍しいことではありません。
とくに、自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持つ子どもたちは、 感覚過敏や見通しの持ちづらさから、水への恐怖心が強くなることがあります。
でも、そのとき私は、 「プールが怖い」という言葉が、どれほどのものなのか、まだ本当の意味では知りませんでした。
それを教えてくれたのが、 この物語の主人公――小学1年生のけいたくんです。
私は、医療的ケアが必要な子どもたちとそのご家族を支援するキャンプに、スタッフとして参加しました。
担当になったのが、けいたくん。 事前の打ち合わせで、 「プールは絶対に無理だと思います」 と聞いていました。
これまで保育園でも、プールの時間は外から眺めるだけ。 水に近づこうともしない。 そんな話を聞いていました。
開会式。 たくさんの人の声とざわめきに包まれた体育館の中で、 けいたくんは大きな声で泣いていました。

知らない場所、知らない人。 彼にとっては、耐えがたい不安と緊張だったのだと思います。
私は何もできず、ただ隣にしゃがみ、 彼のそばにいることしかできませんでした。
少し離れた場所から、静かに見守るお母さんの姿がありました。
無理に近づこうともしない。 声を荒げることもない。 ただ、静かに、じっと見守るお母さん。
その姿に、私は教えられました。
「焦らなくていい。今は、そっと寄り添うだけでいい」
午後、自由遊びの時間になりました。
私はけいたくんと運動場を歩きました。 言葉は交わさず、ただ、けいたくんが興味を持つものを一緒に眺めながら。
そんなとき、目に飛び込んできたのが、ビニールプールでした。 キラキラと陽の光を受けた水面。
けいたくんは、プールをじっと見つめましたが、 近づこうとはしませんでした。
私は、しゃがみこんで、そっと手を水に入れました。 冷たくて、心地よい感触。
「つめたいね、気持ちいいね」 そんな独り言のような声を、小さく漏らしました。
けいたくんは、少し距離を取ったまま、じっと私を見ていました。
無理に誘うことはしませんでした。 ただ、水と遊ぶ私の様子を、彼に見せるだけ。
少しずつ―― 本当に、少しずつ。
けいたくんは、一歩だけプールに近づきました。

そして、おそるおそる、指先を水に触れさせました。
私は、そっとプールの縁を押しました。 すると、水がジャバッと外に流れました。
その瞬間、けいたくんの顔がほころびました。
そして―― 声を上げて、笑ったのです。

私は驚きと喜びで胸がいっぱいになりました。
プールが怖かったはずのけいたくんが、 水に触れ、自分から笑った。
それは、奇跡のような瞬間でした。
けいたくんは、私の動きを真似て、 プールの縁を押して、じゃばじゃばと水を流しました。
水が跳ねるたび、ふたりで顔を見合わせ、笑い合いました。
気がつけば、けいたくんのズボンはびしょびしょに濡れていました。 それでも彼は、まるで水の中に飛び込みたそうな顔をしていました。
やがてけいたくんは、プールの中を指差し、私に両手を差し出しました。
「抱っこして。入りたい」
そんな気持ちが、痛いほど伝わってきました。
私は一瞬ためらいました。
水着じゃない。 お洋服のままプールに入れていいのだろうか。
でも、すぐに心を決めました。
「この瞬間を逃したくない」
私はけいたくんをそっと抱き上げ、プールの中に入れてあげました。
水の感触に驚いたのか、一瞬けいたくんは固まりました。
でも次の瞬間、 ぱしゃぱしゃと水を飛ばし、ぴょんぴょんと跳ね、 心の底から楽しそうに笑いました。
私は、その光景を、ただ胸が震える思いで見つめていました。

この日の出来事をお母さんに報告しました。
「あんなにプールを怖がっていたのに…!」 「信じられません」 「本当に嬉しいです」
お母さんは、涙ぐみながら、何度も何度もお礼を言ってくださいました。
そのとき私は、はっきりと感じたのです。
「私は、この瞬間に出逢うために、この道を選んだんだ」
後日、けいたくんとお母さんが職場を訪ねてきてくださいました。
「保育園でも、プールに入れるようになりました!」 「毎日、楽しんでいるんですよ」
お母さんの笑顔。 けいたくんの晴れやかな表情。
あの日から、けいたくんの世界は、確かに少し広がったのです。
そして、私の中にも、ひとつの想いが生まれました。
「もっとたくさんの子どもたちと、その笑顔に出逢いたい」
その想いが、 カウンセリングルーム AERU(あえる) をつくる原点になりました。
あなたに逢える。 あなたの笑顔に逢える。

今、子育てに悩んでいるあなたへ。
もし、 「うちの子、どうしてこんな行動をするんだろう」 「私の関わり方が悪いのかな」 と苦しくなったら――
どうか、一人で抱え込まないでください。
私は、あなたと、あなたのお子さんの笑顔に逢える日を、 心から楽しみにしています。
AERU(あえる)は、高知県にある発達支援専門のカウンセリングルームです。対面はもちろん電話やZOOMでのオンラインカウンセリングも可能です。
発達特性を持つお子さんや、子育てに悩む保護者の方が、 「安心して本音を話せる場所」であることを目指しています。
そんなときに、どうぞ思い出してください。
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